都市計画法

目的

 都市計画の内容およびその決定手続、都市計画制限、都市計画事業その他都市計画に関し必要な事項を定めることにより、都市の健全な発展と秩序ある整備を図り、もって国土の均衡ある発展と公共の福祉の増進に寄与することを目的としている。

都市計画区域の策定

 都市計画における規制を行う法令は、都市計画法と建築基準法などがあり、都市計画法によって都市計画や土地利用などの規制対象となつた地域は、建築基準法によって建築物の仕様。建築可能地域の具体的制限等を受けることになる(都市計画法と建築基準法は密接に関連している)。
都市計画法を学習していく上では、まず、都道府県が指定する都市計画区域について理解する必要がある。

都市計画区域

 都市計画区域とは、自然的、社会的条件や人口、土地利用、交通量等の現状と将来の見通しを勘案して一体の都市として総合的に整備、開発、保全する必要がある区域であり、都道府県が都市計画区域として指定するものである。都市計画区域の構成は、大きく分けて都市計画区域を指定した地域と、指定していない地域に分類できる。次に、都市計画区域は、市街化区域と市街化調整区域との区分(区域区分)を定めるか否かで、線引き都市計画区域(市街化区域と市街化調整区域)と非線引き都市計画区域に分類できる。
 都市計画区域外において、規制をしないと将来における都市としての整備や開発などの支障が生じるおそれがあるとする区域に対して、都道府県は準都市計画区域を指定することができる。

都市計画法の要点

 広域的に都市機能やインフラに大きな影響を及ぼす大規模集客施設について、広く立地が可能とされているこれまでの土地利用を原則転換することになつた。また、病院等の公共公益施設についても、開発許可の対象となつた。

大規模集客施設に係る立地規制

1)大規模集客施設の市街化区域、用途地域における立地規制

 従来は3,000雨以上の大規模商業施設については、市街化区域の中では、6つの用途地域で立地可能であつた。これを見直して、延べ床面積1万耐超の大規模集客施設(大規模小売店舗に力□えて、広域的に都市構造に影響を及ぼす飲食店・劇場、映画館、演芸場、観覧場、遊技場、展示場、場外馬券売り場等を幅広く含む施設)が立地できる用途地域を商業地域、近隣商業地域、準工業地域の3つに限定している。これによって、郊外に行くほど立地規制が厳しくなる制度体系となつている。

2)非線引き白地地域等における立地規制

 都市計画区域および準都市計画区域内の用途地域の指定のない区域(市街化調整区域を除く)内のいわゆる自地地域においては、延べ床面積1万耐超の大規模集客施設の立地が原則不可能となつている。

回公共公益施設の開発許可制度

 従来では開発許可が不要とされていた社会福祉施設、医療施設、学校の建築の開発行為については開発許可が必要になっている。

・関連用語: まちづくり三法大規模小売店舗立地法中心街地活性化法

頭文字: