監査調書(かんさちょうしょ)(audit working paper)

被監査会社と監査契約を結び監査業務を開始してから監査報告書を作成する過程において、監査人が入手した資料や作成した記録、書類などを総称したもの。監査の実施とその管理を行うため、及び次期以降の監査の合理的な実施を図るための資料として作成される。監査人は監査調書に基づいて監査報告書を作成するため、その根拠として重要な資料であるが、さらに後日、監査人が監査を実施したかどうかが問題となった場合に実施したことを立証する役割も果たす。このため、監査調書は必要な事項を網羅し、秩序整然と整理しておき、誰が読んでもわかるように明瞭に記載しておくことが必要とされる。監査調書の所有権は監査人にあり、監査人は監査調書を保存しておくとともに、正当な理由なく他人に見せてはならない。

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