合併差損益(surplus from merger)

合併差益とは、合併によって消滅した会社より引き継いだ純資産の額が、合併による増加資本金額、合併交付金額等の合計額より大きい場合におけるその超過額のことをいう。逆に、小さい場合には当該超過額は合併差損といわれ、被合併会社ののれんを評価したものである。合併差益は、原則として資本準備金として処理しなければならない。ただし、合併差益を構成する要因の中には解散会社の留保利益などが含まれており、この分は解散会社が本来、処分できるはずであったものが、合併によって資本準備金として厳しい規制のもとにおかれるのは理に反するとの考え方が成り立つ。このため、解散会社の利益準備金や任意積立金などの利益剰余金などに見合う金額は資本準備金として扱わず、存続会社の利益準備金、利益剰余金としてそれぞれ処理する方法も認められている。

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