時価 – Fair Market Value

 時価とは市場の中で取引されている価格のこと。時価にはさまざまな種類があり、伝統的には、販売市場では、「いくらで売れるか」の指標となる正味実現可能価格があり、購入市場では、「同じものがいくらで買えるか」という意味の再調達原価がある。このほかに,市場の利子率を所与として資産から生み出される将来の収益(キャッシュ・フロー)を割り引いた割引現価なども、理論的な時価として存在している。金融商品会計では「公正な評価額」を時価と定義しており、市場がある場合にはそこでの市場価格が時価となるが,市場がない場合や市場があっても公正な評価額でない場合(例えば、極めてイレギュラーな相対取引など)、市場価格が入手不可能な場合は「合理的に算定された価額」を公正な評価額として使う。

具体的には、
(1)市場価格:
①取引所における取引価格
②店頭市場における取引価格で流通性や換金性が十分なもの
③金融機関間の市場やディーラー間の市場、インターネット市場などのように売買や換金などが可能なシステム上の取引価格で用いられるもの
などがある。

(2)合理的に算定された価額:
①取引所などから公表される類似の資産市場価格に利子率等を加味して算定した価額、
②金融資産などから発生する将来キャッシュ・フローの割引現在価値、
③一般に広く普及している理論値モデルなどを利用して算定した価額
などがある。

いずれにしても信頼できるものでかつ、客観性があることが必要であり、毎期同一の方法によって入手し、継続して使用しなければならない。

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