PEST分析(ぺすとぶんせき)

事業の見通しを検討する際には、常に自社内の状況と外部環境を頭に入れておく必要がある。中でもマクロ外部環境は、市場全体の変化に大きく影響を及ぼ します。PEST分析は、 そのようなマクロの外部環境分析をするためのフレームワークである。
PESTは 、マクロな変動要因である、政治(Politics)、 経済(Economics)、 社会 (Society)、 技術(Technology)の 頭文字をとったものである。PEST分析で重要なのは、こうしたマクロ変動要因が自社のビジネスにどのような影響を与えるのかを把 握することにある。
政治的要因には政権交代、政府の方針転換、業界法の改正、規制の強化や緩和、 外交問題の変化などが含まれる。たとえば、人材派遣法の改正により、従来は派遣が禁止されていた職種が認可されると、大きなビジネスチャンスとなる。
経済的要因には、世の中の景気動向、物価の変動、GDP成長率、失業率、鉱工業生産指数、住宅着工数などさまざまな経済指標や今後の見通しがある。たとえば景気に大きく左右される広告業界などは、景気後退局面では、クライアントの予算が大きく減り、企業業績に厳しくなる。
社会的要因には、人口動態、文化、教育制度、ライフスタイルやものの考え方の 変化などが含まれる。たとえば、子どもが減り、高齢者が増えることで、学校経営が苦しくなる一方、老人ホームや介護ビジネスが伸びる。
技術的要因には、新技術の誕生、普及による市場の変化が含まれます。革新的な技術は大きな新しい市場を生む一方で、既存の市場を破壊することも多い。 たとえばインターネットの普及によって、ネット広告市場が拡大する一方で、新聞や雑誌など既存メディアの広告売上が減っていくという現象がその1例である。

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