残存価額(ざんぞんかがく)- salvage value

固定資産が使用できなくなったときの処分価値をいい、減価償却費の計算要素である。例えば、使い終わつた固定資産を売却する予定であればその売却価格が、撤去や処分に追加的に費用が見込まれる場合は、その追加コストを売却価格等から差し引いた額が残存価額になる。残存価額は見積もりによって決定され、これにより減価償却計算において固定資産の取得原価のうち費用化される総額が確定されることになるため、その見積もりは慎重でなければならない。わが国では実務上、法人税法による取得原価の10%の規定に従うことが多いが、この場合には、用途または利用頻度の異なる同一の固定資産でも残存価額が同じになってしまい、また、据付費用など固定資産の取得原価に算入された付随費用の一部まで残存価額に含まれてしまうなど、会計理論上は合理的ではないとされている。

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