建設協力金(けんせつきょうりょくきん)

建物の建築時に賃借人となる人が地主に対して建設費用を出資するもので、消費寄託する建物等の賃貸に係る預託保証金のこと。一般に低い金利が約定され、数年間据え置いた後に分割返済される。建設協力金方式という不動産の有効活用の1つで用いられ、幹線道路沿いにあるスーパーやレストランなどに多い。地主は土地活用のためにテナントを探し、テナントの仕様に合わせた建物を建築し賃貸する。建設協力金は差入保証金の一種ではあるが、建物を借りる側は賃借の条件となっているため、原則として貸付金として扱われる。そのため、金銭債権として評価することになり当初支払時は時価で計上する。その計上額は将来のキャッシュ・インフローを割引計算したもので、割引率は契約期間が同一の国債利回り等の利子率を使用する。実際支払額と計上額の差額は、長期前払家賃として定額法等により各期の損益に配分する。また、返済額は、割引計算された元本の返済部分と割引率によって計算される受取利息部分とに分けて処理する。なお、賃貸期間が短い預託保証金等で金額的に影響が小さいものはキャッシュ・フローの現在価値で計上しないことができる。

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