店舗

店舗機能

店舗施設がもつ主な機能としては、次の6つがある。

訴求機能(知らしめる)

 店舗の存在を矢日らしめる、目立たせる機能。店構え、外装、看板、店頭のデザインによって、店舗の所在や個性をアピールする。店頭の商品陳列や販売員による店頭販売や呼びこみも要素のひとつである。

誘導機能(入らせる。回らせる)

 店内へ顧客を誘導する機能。店頭の演出、入りやすい出入り口、明るい店内などによる外から店内への誘導と、レイアウト、通路の工夫により店内の奥まで誘導する機能である。

演出機能(魅せる)

 商品の魅力を演出し、選択機能や購入促進機能など様々な機能を高める機能。空間デザイン、見やすい陳列、色彩、照明など視覚的な要素が中心となるが、BGMなども含まれる。

選択機能(選ばせる)

 商品を選ばせる機能。商品によっては、見るだけで選ぶものもあるが、多くは“手に取る”`’触れる”ことが商品を選ぶ際の重要な要素となる。選びやすさ=触れやすさを重視した商品陳列、関連陳列の配置、什器、POPの活用などが重要な要素となる。

購入促進機能(買わせる)

 最終的には、選んだ商品を購入してもらうのが店舗の目的であるから、“購入促進機能”とでもいうべき機能が必要である。販売方法、従業員の対応、POPなどの活用による“買いやすさ”を実現する機能である。

情報発信機能(伝える)

 ビジュアル的な展示陳列やポスター、POP、チラシ、掲示板などにより、顧客に対して情報を発信する機能のことである。

店舗設計

 店舗設計における店舗の外側部分である外装や店頭について説明する。

外装

 外装は店舗の外にいる人たちの注意を引き、店舗をアピールする極めて重要な役割をもつ。構成要素としてはファサード、パラペット、看板などがある。

ファサード

 店舗の顔ともいうべき店舗正面の外観のことでパラペットと店頭を含む。

バラペット

 店舗建物正面の上部部分である。店頭との関係でいえば、店頭の上の部分ということになる。

看板

・屋上看板: 屋上に立てた看板。図のように横型のものと、縦型のものがある。広告塔ともいう。
・袖看板: 
店舗から道路に突き出すように設置された看板。
・パラペット看板: 
パラペットに取り付ける看板。
・壁面看板: 
壁面看板は、店舗の側面の壁に設置するもの(正面の壁は通常、パラペット看板のみ)。
・スタンド看板: 
店頭の歩道上(あるいは路上)に置く看板。

店頭

 主な店頭の構成要素としては、出入□やショーウィンドウ(SW)などが含まれる。

出入口

 店頭出入口は、基本的には入りやすさが重要な要素となる。出入□の数は、―般に最寄品を扱う店舗では多く、買回品を扱う店、専門店、飲食店では少なくする。また、店頭における出入口の占める割合は店頭開放度といい、開放型と閉鎖型、その中間の半閉鎖型、と3つのタイプがある。

1)開放型
 出入が大きく開き、壁やショーウインドウの割合が少ない型である。多くの顧客が出入りする最寄品の店に適している。

2)半閉鎖型
 店頭の50%程度がシ∃一ウインドウやガラスで、残りが出入□という型である。ある程度の数の顧客が見込まれ、ショーウインドウなどで店頭の陳列が有効な店舗に向いている。一般の衣料品店、靴店などに適している。

3)閉鎖型
 店頭が出入口のドアの他は、壁やガラスとなっている店舗である。落ち着いた雰囲気をつくりだすことができる。店の外と内が遮断されており、入店に心理的抵抗感が生じるため、あらかじめ来店動機が明確な専門店、買回品の店に適している。

ショーウインドウ(SW)

 ショーウインドウに商品を展示することによつて、店舗の特徴や魅力のアピール、店舗のイメージづくりを行い、店内への誘導をはかる。

日開放度と開放感(透視度)

 開放度は物理的な店内外のつながり度合いを示す。たとえば、商店街の青果店のような出入口がオープンになっている店舗を、「開放度が高い」という。前述の「開放型」と同義である。これに対して、開放感(透視度)とは、店舗の間口全体から店内を見通せる割合(%で表わす)を示す。たとえば、C∨Sの外装は大半がガラスウインドウであり、出入口は自動ドアなどで閉鎖(前述の閉鎖型)されているので、開放度は低いが開放感は高い。これは、店内の落ち着き、空調効率、埃の進入などの衛生面、盗難防止などの管理面といった閉鎖型のメリットを享受しながら、店内が見えないために入りにくいというデメリットを弱める効果がある。

開放度と開放感(透視度)

 開放度は物理的な店内外のつながり度合いを示す。たとえば、商店街の青果店のような出入口がオープンになっている店舗を、「開放度が高い」という。前述の「開放型」と同義である。これに対して、開放感(透視度)とは、店舗の間口全体から店内を見通せる割合(%で表わす)を示す。たとえば、CVSの外装は大半がガラスウインドウであり、出入口は自動ドアなどで閉鎖(前述の閉鎖型)されてい
るので、開放度は低いが開放感は高い。これは、店内の落ち着き、空調効率、埃の進入などの衛生面、盗難防止などの管理面といった閉鎖型のメリットを享受しながら、店内が見えないために入りにくいというデメリットを弱める効果がある。

・関連用語: 売り場レイアウト、

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