卜ヨ夕生産方式

概要

 トヨタ生産方式は、 卜ヨ夕自動車で開発された生産方式の総称で、ムダを極力排除することに力点が置かれていることから、リーン(脂身のない肉)生産方式とよばれることもある。かんばんとよばれる情報伝達票を巧みに運用して、ムダな在庫(仕掛在庫)を持たない、ムダな経費をかけない、ムダな設備を持たないというキヤッシュフロー経営やSCMに通じる概念を持っている。この生産方式は、ジャストインタイムと自働化という2つの基本思想に基づくものである。

ジャスト・イン・タイム

 ジャストインタイム(Just In Time)は、 卜∃夕生産方式の中核的な基本思想である。JISでは、「すべての工程が、後工程の要求に合わせて、必要なものを、必要なときに、必要な量だけ生産(供給)する生産方式である。その狙いは、作りすぎによる中間仕掛品の滞留、工程の遊休などが生じないように、生産工程の流れ化(スムーズに流れること)と生産リードタイムの短縮にある。ジャストインタイムを実現するためには、最終組立工程の生産量を平準化すること(平準化生産)が重要である。ジャストインタイムは、後工程が使つた量だけ前工程から引き取る方式であることから、後工程引取方式(プルシステム)ともいうJIS Z 8141-2201」と定義している。

自働化

 自働化(にんべんのついた自働化)とは、機械設備の異常(不良)発生時に自動停止させムダと異常を顕在化させるシステムのことで、不良を作り続けることを防止する仕組みである。さらに、機械のみならず、手作業ラインで異常が発生した場合もラインを停止させ、2度と同じ異常が発生しないように真の原因を究明して徹底的な対策が施される。作業者の自働化をはかる方式としてあんどんがある。これは、作業者が各工程で異常を発見した場合にラインをストップさせてその問題をクローズアップさせるための「ラインストツプ表示板(ランプ)」のことである。つまり、上記の自働化を具現化するためのもので、日で見る管理に役立っている。

かんばん方式

 かんばん方式とは、「卜∃夕生産システムにおいて、後工程引取方式を実現する際に、かんばんと呼ばれる作業指示票を利用して生産指示、運搬指示をする仕組みである。生産指示するための生産指示かんばんと、運搬指示をするための引取かんばんの2種類に大別する」IS Z 8141-2203」と定義されている。かんばんは、指示情報が一日で見てわかるように工夫されており、日で見る管理の1つになっている。これらにより、連続する工程間の情報伝達と物の流れを同期化しようとするものである

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