ランチェスター戦略

ランチェスター戦略の要諦は、組織の販売能力を「1人あたりの販売能力」×人数に分解したことにある。

すなわち、人数が同じ場合は、1人あたりの能力が高い方が勝ち(第1の法則)、逆に、1人あたりの能力が変わらなければ、人数が多い方が勝つと結論づけたことにある(第2の法則)。

ランチェスター戦略では、市場シェアが1位の企業もしくは事業者のみを強者、それ以外すべてを弱者と定義した。第1の法則を適用した弱者の戦略と、第2の法則を使った強者の戦略を展開した。

弱者の戦略とは、マイケル・ポーターのの「差別化集中戦略」に関連する。一般的にシェア1位の企業は、規模が大きく人数も多い。大きな市場では第2の法則が適用され、弱者は負けてしまう。そのため、1人あたりの販売能力により勝敗が決定する市場を選定し、差別化させることの重要性を説いた。

一方で、強者の戦略とは、冒頭で述べたように人数で勝負することを意味する。つまり、弱者がとった戦略としての差別化をなくすように強者が模倣をすれば、能力での差異はなくなるため、弱者との差異は人数のみとなり、強者が優れている人数での勝負が可能となる。

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