財務構成要素アプローチ(ざいむこうせいようそあぷろーち) – financial component approach

金融資産等の譲渡において、その資産に対する支配の消滅をいつ認識するかについての考え方で、他に「リスク経済価値アプローチ」がある。例えば、手形割引の場合、通常満期日までは、遡及義務を負いリスクを負担することになるが、リスクが完全に消滅する満期日まで会計上手形割引の処理が行われないとすると、複雑な金融市場の取引に沿った会計処理が行われず、その経済的実態が反映されないことになる。そこで、その金融商品を財務構成要素に分解して、その財務構成要素の一部に対する支配が他の第三者に移転した場合には、移転した部分の消滅を認識して、残った部分については存続を認識する考え方を「財務構成要素アプローチ」といい、特に金融商品における売却など支配の移転の処理の根拠となっている。財務構成要素には、将来のキャッシュの流入、回収コストまたは信用リスク及びその他の要素として期限前償還リスクなどがある。

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