レピュテーション

レピュテーションとは、日本語で世評。評判。評価を意味する。
経営用語としては、ある企業に関わるステークホルダーが、当該企業に対して抱く、世評。評判。評価を指す。

マーケティングの観点におけるレピュテーションは、ブランド力に直結し、そして重要な購買決定要因である。当然であるが、カスタマーは、購買を検討しているプロダクトの他の条件が同じ場合は、レピュテーションの高いプロダクトを購入する。特に、有形商材よりもかたちのないサービス・商品(無形商材)の場合に、重要であり、例としては、コンサルティングや人材紹介業や情報商材等の高額で簡単に試用ができない製品・サービスが挙げられる。

人材採用面においても、レピュテーションは非常に重要である。これも至極当然であるが、候補者は、通常、レピュテーションの高い企業を選ぶ。不祥事や刑事事件等が発生し、著しくレピュテーションが損なわれた企業は、採用面で非常に苦労する。上記のマーケティングに関連する事項においても記載したが、無形商材の根幹は人材であることより、優秀な人材を確保することが困難になった無継商材事業を展開する企業は、レピュテーションリスクについては特に配慮されたい。

次は既存の従業員のモチベーションを見てみよう。レピュテーションの高い企業では、人材の働く意欲は必然的に高くなるだろうし、レピュテーションの低い企業では低くなるだろう。給与、仕事のやりがい、働く環境等は従業員のモチベーションを維持する重要な要素ではあるが、人の根幹として、レピュテーションが高い会社で働きたいという気持ちがある。家族、知り合い、友人等のプライベートでレピュテーションが低い会社で働いているというのは告げにくいし、個々人の倫理観の観点より、自分の仕事を疑問視することが増えてしまうからだ。

レピュテーション向上のの重要性は、以前より説かれてきた。しかし、近年にかけてより注目されるようになった背景には、ITの進化および普及が密接に関わっている。インターネットの普及により、企業にに関わる情報にいつでもどこでもアクセスできることになった点と、消費者自身が各企業について体験した感想や評価できるようになった。以前よりも企業は自社のひとつひとつの活動が自社のレピュテーションに与える影響を慎重に検討して、行動するべきである。

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