内外性区分
内外製区分とは、 「内作にするか、外注にするかを決める活動JIS Z 81417105」 である。外注に当たつて最も基本的な事項は、何を外注し 何を外注しない かを決定することである。これは外注の目的と一致する。
外注管理
外注管理
外注(外作、外製)と は、 「自社(発注者側)の指定する設計・仕様・納期によ って、外部の企業(受 注者側で外注工場、協力工場ともいう)に、部品力 日 正または 組立を委託する方法JIS Z 8141-1210」 のことである。外注の目的は、自社にな い設備や技術の利用、コスト 低減、需要変動への対応などである。 外注管理とは、「 生産活動に当たつて、内外製の最適分担のもとに、原材料、部 品を安定的に外部から調達するための手段の体系JIS Z 8141-7201」 のことであ る。自社の技術、生産能力の不足分を補完し、要求品質を満足し、コスト 効率がよ いことが外注の要件となる。 なお、外注は、通常は発注者(委託)側の技術や仕様が加えられている部品を外 部に発注することであり(製造委託 )、 市販品を調達する購買とは区別されている。
外注依存度
「自社の製品を作るにあたって、原材料および部品を外部に依存する割合JIS Z 8141-7205」 のことである。通常は、生産金額に対する購入金額の割合で表され る。 一般的に、外注依存度の低い企業は広範囲にわたって高い技術力を持つ企業であ る場合が多いが、広範囲の技術力を維持するための研究開発費や製造コストが高く なる傾向にある。一方、外注依存度が準 ]い企業は、ビジネス環境の変化に応じて迅 速かつ柔軟に対応でき、また、コアコンピタンスに注力することができる。
外注の評価
外注先との取引開始や継続取引を判断する材料の1つ として外注先の評価があ る。評価内容としては、主にQCDに かかわる生産面が中心となるが、経営面も含 まれる。 経営面において、財務諸表から収益性(売上高対営業利益率など )、 安全性(流 動比率など)や生産性(従業員1人当りの年間力 日 工高など)を 分析し、企業として の基本的な力を評価する。そして、生産面においては、各生産機能の品質(Q)・ コスト(C)・ 納期(D)、 さらに技術力(保有の機械・設備、カ ロ エ精度や特許な ど )、 従業員のモチベーションや生産活動の取り組み(5S、 多能工化、省人化、 段取り 替え、標準作業、保全・安全など)について評価を行う。 その評価の結果により外注先の取扱いを決める。取引の開始・継続、管理レ ベル や指導レベルなどについていくつかのランクを設け、その評価によリランク付けし 外注先を適切に管理・指導していくことになる。
外部資源の活用
ア ウト ソ ー シング
アウト ソーシン グとは 、業務の一部に ついて、外部の専門的な知識やノウ ハウ (外部 資源 )を 有効的に 活 用すること であり 、その 結果、自 社の 得意分野に 経営 資 源を 集中すること が 可能に なる。
アウトソーシングのメリット
- 外部の専門性を活用できる
- 自社の得意分野に経営資源を集中させることができる
- コスト 削減が可能となる
- 固定費を変動費化できる
- 組織をスリム化できる
アウトソーシングのデメリット
- 製品等のノウハウや機密漏洩のリスクがある
- アウト ソーシングした分野のノウハウが蓄積できない
ファブレス
ファ プレ スと は 、 製造設備をもたない 製造業のことをいう
- アウトソーシングのメリット
- 多大な設備投資が不要となる(固定費が削減できる
- 経営の柔軟性が確保できる
- 社の生産設備にこだわらない研究。 開発および生産活動が可能となる
- アウトソーシングのデメリット
- 生産調整が困難である
- 一定量の発注が必要となる
- 自社での生産ノウハウが蓄積できない
OEM
OEMと は、相手先ブランド 製品を供給する(企業の)こ とである。つまり、自 社で生産した製品に、相手先のブランドを付けて供給することであり、受託生産の 一種である。OEMは 、委託側と受託側の双方でメリット が享受でき、経営効率が 高まる場合に採用される戦略的提携の一種である。
委託側 | 受託側 | |
メリット |
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デメリット |
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